転職時の悩み

転職活動がばれたらどうする?想定される事態と対処法をご紹介

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転職活動を行っている人の多くは、元々勤務している会社で仕事をしながら次の転職先を探していると思います。

しかし、通常通り仕事をしながら、転職活動をするのは時間的にも精神的にもなかなか負担が大きいですよね。

特に今まで勤務してきた会社には、内定が決まるまで転職活動をしていることをばれるわけにはいきません。

  • 今まで勤務してきた恩がある
  • 上司との関係性が悪くなるのではないか
  • 転職活動をしていることがばれてしまったら処分を受けるのではないか

このように、転職活動をしていることが今の会社にばれてしまったらどうなるのだろうと不安もあるでしょう。

今回の記事では、転職活動が今の会社にばれてしまう理由をご紹介しながら、未然に防ぐ方法やばれてしまった場合の対処法など、想定される事態を交えながらご説明していきます。

会社に転職活動がばれても法律上クビにはならない

まず知っておいていただきたいことは、転職活動をしていることが会社側にばれたとしても、法律上クビにはならないということです。

その理由を説明した上で、起こり得る問題をご紹介していきますので、会社の規則等を確認してみてください。

憲法で「職業選択の自由」や「退職の自由」が認められている

憲法では、「職業選択の自由」や「退職の自由」が認められています。

そのため、原則として会社側は社員が転職活動をしていたとしても、それを理由にクビにすることはできないのです。

もし、転職活動をしていることが理由で会社をクビになった場合には、「解雇権の乱用」として、無効化することができます。

不当解雇の可能性があるときは、自分一人だけで戦わず法律の専門家に相談するようにしましょう。

会社の就業規則と働く質に注意

法律上、転職活動を理由にクビにすることはできませんが、会社の就業規則で勤務中の転職活動を禁止しているところもあります。

その場合であっても、憲法で職業選択の自由や退職の自由が認められているため、転職活動を禁止すること自体が法律上無効になるのです。

ただし、注意していただきたいことは以下のポイントです。

  • 転職活動のために今の仕事が疎かになっている
  • 勤務時間内に転職活動を行った

これらの場合には、懲戒解雇になる場合がありますので注意しましょう。

特に業務に支障きたし、転職活動が原因で所属企業に損失を与えてしまうことになると解雇処分になる可能性が高いです。

冷遇を受ける場合がある

転職活動がばれたとしても、クビになることはないと一安心できたかと思いますが、弊害が全くないわけではありません

上司や同僚に転職活動をしているとばれた場合、良い気はしないはずです。

冷たい態度をとられたり、仕事を進めるのにも支障が出る場合があります。今まで勤務してきた会社ですので、最終勤務日まで仕事をすることが一番ですが、あまりにも度を越えた冷遇に対しては、抗議することも検討しましょう。

転職活動がばれてしまう主な理由

転職活動が今の会社にばれてしまう理由は、多くの人に共通することであったりします。

今回は2021年にBiz Hitsが257人に調査したアンケートを元に、転職活動がばれる理由をランキング形式でご紹介していきます。

ランキング上位にくる理由ほど、あなたにも起こり得る確率が高いものとなりますので、ご自分の普段の行動と照らし合わせて見ていきましょう。

(1位)転職活動中の姿を見られた

転職活動は主に業務後や会社が休みの時に行うと思います。有給を使って休暇中にスーツ姿で歩いている所を会社の人に見られてしまうということも少なくはありません。

その他、注意する場面としては以下のようなものがあります。

  • 転職先の企業に入っていくところを見られた
  • ハローワークにいるところを見られた
  • 転職サイトからのメールやアプリの通知を見られた

意外と見られてしまう場面は多くあるのです。

特に今の会社が営業職であったり、外回りが多い職業であると、勤務中の他の社員に見られてしまうリスクは高いです。

(2位)一部の人に打ち明けたら広まった

転職活動をしていると、つい同僚に話してしまったり、相談したくなりますよね。しかし、それをきっかけに社内で広まってしまったり、上司の耳に入ってしまうこともあります。

上司が人づてに転職の意向を耳にすることは、上司としても気分の良いことではありません。

基本的には、退職や転職先の内定の報告は上司に直接伝えることが望ましいです。

軽はずみで転職活動をしていることを会社内の人に話すことは避けた方がよいでしょう。

(3位)休みが多くなった

意外と転職活動をしていることがバレてしまう理由として多いのは、「休みが多くなった」ということでもあるのです。

転職活動では、面接のために平日に有給休暇を申請することも増えると思います。

元々、有給をあまり使わなかったり、滅多なことがない限り休みをとらなかった人であれば尚更、休みが多くなったことで理由を勘ぐられたり、怪しまれたりします。

(4位)自分から話してしまった

自分から転職活動をしていることを話してしまうというのも意外と多いパターンです。

転職活動の悩みを誰かに相談したいと思う人は多いです。本当にこの転職が良い方向へ進むのか不安になり、同僚や上司に転職することを話してしまうのです。

信頼できる同僚・上司であれば良いかもしれませんが、転職することで今の会社の人員不足や仕事に穴が開くことが予想できるのですから、そこから冷遇を受けたり、場合によっては引き止められてしまうこともあります。

(5位)服装が変わった

感の良い人であれば、ちょっとした服装の変化でも転職活動をしていることに気がつく場合があります。

普段はラフな格好が多かったのに対し、最近はジャケットやワイシャツを着ていることが多い。仕事帰りにスーツを来ていることがあるなど。

転職活動中はやはり服装にも気をつけなければいけません

(6位)電話を聞かれた

転職活動中は、企業側や間に入ってくれるハローワーク、転職エージェント等の電話やり取りも増えます。

場合によっては、仕事中に電話がかかってくることもあり、それを職場の人に聞かれてしまうということもばれてしまう一つの要因となるのです。

電話の内容を聞かれなくても、かかってくる頻度や話している様子などでも怪しまれる場合があるので注意しましょう。

(7位)書類を見られた

企業説明会の資料や、履歴書、職務経歴書などの書類を今の会社に持っていくと、何かの拍子に見られてしまうことがあります。

書類を見れば、転職活動をしていることが一目瞭然でわかってしまうので、今の会社には持っていかないなど書類の管理には気をつけなければなりません。

会社にばれずに転職活動を行う工夫とは

仕事をしながら転職活動をする上で、一番良いのは会社にばれずに進められることです。

毎日の仕事をしながらの転職活動では、会社側に転職活動がばれてしまうリスクはそこかしこに潜んでいます。

ここからはどのように工夫すれば、会社側にばれずに転職活動を進めていけるかを具体的にご紹介します。

休暇申請の理由と頻度に気をつける

転職活動のために有給休暇を申請する場合、今まで有給休暇が少なかった人は、急に申請が増えると怪しまれてしまいます

そのために、申請前に計画を立てて工夫することが大事です。

  • 転職活動開始前から少しずつ休暇をとるようにする
  • 説明会や面接の時期が被らないようスケジュールを立てる
  • 月曜日もしくは金曜日に休暇をとる
  • 土日にできることはまとめて行う

なるべく休暇申請を必要最低限にできるよう、また休暇をとる時期が固まらないようにすることが大切です。

できることはなるべく休日に行い、転職活動のスケジュールをしっかりと立てるようにしましょう。

週の半ばに休暇をとるよりも、土日の休日と合わせる形で月曜日か金曜日に休暇をとると、転職活動だと怪しまれにくくなるという工夫もできます。

服装に注意する

普段通勤時の服装がカジュアルな方は特に注意が必要なポイントです。

仕事の前後で面接や説明会に参加することもあるでしょう。

そんな時、スーツ姿でそのまま会社に行ってしまうと真っ先に転職活動をしていると詮索されてしまいます。

普段通りの服装や態度を心掛け、着替えは会社の外で行うよう工夫することで転職活動をしていることがばれるのを防ぐことができます。

内定をもらって上司に報告するまで他言しない

会社内で転職活動がばれたくないのであれば、他言しないことが一番大事です。

人づてに伝わってしまうのが一番良くありません。伝えた相手が他言しなくても、誰が聞いているかわかりません。

円満に退社し次の会社に転職するためには、転職活動が終わるまで他言せず、内定をもらったらまずは上司に報告するという順序をとりましょう。

転職活動に会社の端末を使用しない

意外とやってしまうのが、転職活動のための連絡や調べものを会社の端末から行ってしまうということです。

メールのやり取りや調べものは必ず履歴が残ります。転職活動をしていることがばれるというリスクだけではなく、仕事中に業務外のことをしている、あるいは会社の物を私物化していると処分の理由にもなり得ます。

仕事と転職活動とは、しっかりと区別化して行動することが大切です。

仕事の質を落とさない

転職活動をしていて今の仕事を疎かにすることは、転職活動がばれることだけではなく、社内からの信頼を損ねることにもなります。

仕事をしながら転職活動をするのは、時間的にも精神的にも負荷が大きいと思います。

しかし、今までお世話になった会社では最後まで精一杯仕事をすることがせめてもの誠意ですし、そこを疎かにすると転職活動がばれた際の冷遇にも繋がってきてしまいます

転職活動のスケジュール管理をしっかりと行い、仕事とのメリハリをつけて進めていきましょう

転職サイトや転職エージェントを活用して効率良く進める

普段通り仕事をしながら、転職活動をしていくには時間的制約が必ず生じてきます。

そんな時には、いかに効率良く情報収集をして転職活動を進めていくかが重要になります。

自分の知らない情報や企業とのやりとりなど、転職サイトや転職エージェントを活用して進めていくことで、転職先の選択肢の幅が広がり、成功率が上がってきます

仕事中に行うことが難しい企業とのやりとりも、本人に代わり行ってくれる場合もあるので、仕事をしながら転職活動をする人におすすめです。

同業種や競合企業に転職する場合は特に注意する

今の会社の同業種や競合企業に転職を希望する場合は、特に今の会社にばれることに注意を払わなければなりません。

会社によっては、「何年間は同業他社に転職してはならない」という競業禁止義務に関する誓約書を書かされている場合があります。

法律上は職業選択の自由が認められているため、同業他社であっても転職は可能ですが、そういった誓約書の署名や雇用契約書に記載されている場合には処分を受ける場合があるので注意が必要です。

雇用契約書や誓約書を確認して、転職時期や違反とならない方法を事前に確認しておきましょう。

会社に転職活動がばれたら

会社側に転職活動をしていることがばれないよう対策をとっていても、ちょっとしたきっかけでばれてしまうこともあります。

そんな時会社ではどのような問題が起きるのか、ばれてしまった場合の対処法を説明していきますので、ばれた場合を想定しておきましょう。

起こり得る問題

転職活動をしていることが会社にばれてしまうと、もちろん会社側は良い気はしないはずなので、働きにくくなったり、以下のような事態になる可能性もあります。

信頼関係が崩れコミュニケーションが取りにくくなる

今まで仲間として働いてきた同僚や上司との信頼関係が崩れてしまう可能性があります。

話しをするのにも気まずくなったり、様子を伺うようになるなど、コミュニケーションが上手くとれなくなることがあります。

仕事を任せてもらえなくなる

転職活動をしている社員に、新しい仕事や重要な業務を任せるわけにはいきません。

そのため、転職活動がばれてしまうと、仕事を任せてもらえなくなったり、今まで行ってきた仕事までとられてしまう可能性も考えられます。

転職先が決まっていれば良いかもしれませんが、内定が出ておらずしばらくは今の会社で働く人にとっては辛い状況になるでしょう。

仕事の質やミスに厳しくなる

これから会社を辞める人に対しての評価が厳しくなることがあります。

今までは許されてきたちょっとしたミスも、転職活動をしていることがばれると、厳しく指摘されたり、仕事の質が落ちたことを強く非難される可能性もあります。

有給が取りにくくなる

労働者には有給休暇を取得する権利があり、本来であれば取得理由を聞かれたとしても、答える義務はありません。

したがって、どんな理由であろうと有給休暇を申請すれば会社側は許可しなければならないのです。

しかし、転職活動をしていることがばれると、転職活動をするために有給休暇を申請することが予想されるため、会社側が良く思わずスタッフが足りないなど理由をつけて申請を許可してくれなくなる場合があります。

許可してくれたとしても、嫌な顔や態度をとられてしまうということもあるでしょう。

会社側が有給休暇の取得を拒否することは違法行為とされますが、会社側の運営に支障をきたす場合などには休暇日の時季変更権が認められているため、それに応じて取得日を変更しないといけない場合もあります。

退職を引き止められる

転職活動をしていることがばれたら、会社側に退職することを引き止められることも少なくはありません。

待遇を良くすることを提示されたり、退職の理由になった問題の改善を提案されると、今までの恩があるからと転職意思が揺らいでしまうこともあります。

転職意思を揺るぎないものにするためにも、内定が出るまでは転職活動がばれないようにしましょう。

転職活動がばれた場合の対処法

転職活動をしていることがばれてしまった場合、どのように対処すべきなのか、大事なポイントをご説明していきます。

転職理由を前向きに伝える

大切なのは、上司に真摯な態度で退職の意向があることを伝え、転職理由を前向きに伝えることです。

転職先が決まるまでは働き続けるため、決して今の会社の不満を理由にするのではなく、今後自分の目指すものや人生設計の上で必要なものであることを伝えるということが一番効果があります。

今までお世話になった会社や上司へのお礼を伝えることも大切です。

転職活動がばれた経緯によっては、謝罪も必要です。例えば、「人づてに上司に伝わった」、「会社の備品を利用して転職活動を行っているのがばれた」などの場合は、謝罪も行いましょう。

※もちろん、そもそも非があることは行わないでください。

最後まで仕事に手を抜かない

転職活動中も、最後まで今の仕事に手を抜かないということは自分にとっても、会社にとっても重要なことです。

会社側も応援してあげようという気持ちにもなりますし、最後までしっかりやりきることで次への挑戦を快く始めることができます

今の会社に迷惑をかけないことを第一に考え、しっかり仕事に取り組むこと、そして、転職が決まっても引継ぎ資料を漏れのないよう準備しましょう。

仕事と転職活動の両立は精神的にも体力的にも負担は大きくなりやすいので、無理をし過ぎず休養の時間をしっかりと確保し、業務に支障をきたすことのないようにしましょう。

転職する理由を明確化し、ブレない軸をもつ

転職活動が会社側にばれてしまった時、引き止められたり、冷遇を受ける場合もあるかと思います。

しかし、なぜ自分は転職しようと思ったか、転職することでスキルアップや人生設計などどう考えているかということを忘れず、ブレない軸を持つことが大切です。

転職活動を続けていくか揺らいでしまった時には、転職理由や思い描いていたキャリアプランを見つめ直す時間を作ってみましょう。

大事なことはこれからのキャリアであるということ

転職活動はただでさえ、時間も労力もかかることです。

それを仕事をしながら行うということは大変なことだと思います。しかし、その辛さはずっと続くものではありません

なぜその辛さに耐えながらも転職したいのか。

これからのスキルアップやキャリアアップ、人生設計において必要なことだからだと思います。

今後を見据えた時に後悔のない選択となるように、転職活動にも取り組んでみてください。

そして、あなたにとっても、今の会社にとっても、晴れやかな気持ちで次へのステップに進めるようこの記事を参考に工夫しながら転職活動を進めてみてください。