転職エージェント業界の中でも勢いのあるマイナビエージェント。
20代を中心に若手からの信頼も厚く、また未公開求人の多さも人気を集める魅力のひとつになっています。
具体的にどんな仕組みで運用されているのか、利用する際のメリットとデメリットはなんなのか、気になりますよね。
実際のサービスにも触れながら、この記事で詳しく紹介していきたいと思います。
マイナビエージェントとは?
まずは基本的な情報からまとめてご紹介したいと思います。
マイナビエージェントは具体的な数字についてはあまり明示しない傾向があり、実際の会員数なども非公開となっています。
求人件数は、公開求人分だけで28,000件以上確認することができます。
求人全体の8割が非公開求人との情報もありますが、単純に求人検索時の数字を見ると公開求人数と非公開求人数の割合は50%くらいのようです。
基本情報
会員数 | 非公開 |
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求人数 | 28,000件以上(公開求人) |
利用料金 | 無料 |
主な特徴 |
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マイナビエージェントは無料?
求職者はマイナビエージェントを無料で利用することが可能です。
非会員はもちろん、会員登録後も課金することなくサイト内コンテンツやエージェントサービスを利用できます。
人材を採用する企業については、完全成功報酬型となっています。採用できるまで企業側は一切費用がかかりません。求人登録自体も無料です。
入社後3か月以内に退職した場合、紹介料を一部戻すという制度もあるため、企業側は低いリスクで人材採用ができるというのも、マイナビエージェントが支持を集めている理由かもしれません。
マイナビエージェントはどんなサービス?
マイナビエージェントでは、いわゆる転職エージェントサービスを利用するために会員登録が必要になります。
会員登録する際に審査があり、これに通過しないとエージェントサービスを利用することはできません。
しかし、会員ではなくても利用できるコンテンツが豊富に用意されているのもマイナビエージェントの特徴のひとつと言えるでしょう。
会員登録不要 |
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会員登録必須 |
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会員登録しなくても利用できるコンテンツ
ここでは具体的にどんなサービス、どんなコンテンツが用意されているのかを紹介していきます。
まずは会員登録せずに利用できるサービスについて説明しましょう。
公開求人(約28,000件)の検索・閲覧
職種、勤務地、業種といったオーソドックスなものから、リモートワークやフレックス、オンライン面接といった細かい条件を設定して公開求人の検索や閲覧をすることができます。
その先の応募となりますと会員登録が必要になりますが、まずはどんな求人があるのかを確認する意味でも、サービス登録前にチェックしておくと良いでしょう。
なお、あくまで公開求人が検索対象となっているので、検索でいい求人がヒットしないからといってマイナビエージェントを見限ってしまうのは早計です。
キャリアアドバイザー一覧の閲覧
多数所属するキャリアアドバイザーについて、その一覧を見ることができます。
簡単なプロフィールでその経歴や得意な業界、そして「あなたへのメッセージ」で人柄などをある程度掴むことができるでしょう。
どんなキャリアアドバイザーがいるのか、事前に知ることができればイメージもしやすいので、こちらもぜひ登録前にチェックしておくと良いでしょう。
転職成功ノウハウ記事
20代からの信頼が厚いというマイナビエージェントならではの、転職初心者向けともいえる丁寧なノウハウ記事が豊富に用意されています。
転職活動のはじめ方、履歴書や職務経歴書の書き方、面接対策、自己PRガイド、円満退社、成功事例などもりだくさん。
大事なポイントの指摘やWEB面接に絞った対策など細やかなアドバイスもあり、若手に限らず転職希望者にとって参考になる情報満載です。
ガイドに従って進めるだけで職務経歴書ができあがる便利な作成ツールもあるので、ぜひ利用してみてください。
転職お役立ち情報
IT・エンジニアやクリエイティブ、ものづくり・メーカー、金融業界といった職種の概要や必要なスキル、年収などまとまった情報が掲載された「職種図鑑」は充実の内容。
目指す職種以外も読んでみたくなります。
また、気になる「平均年収ランキング」や企業のトップに取材した「トップインタビュー」などの読み物も用意されています。
さらにIT、Web、営業職、MR・メディカル、ものづくり・メーカー、企画・マーケティング、管理部門、金融業界、不動産・建設業界、関西エリア、東海エリア各部門における転職市場レポートも。
具体的な現状把握や分析レポートが記載されているので、目指す分野については一読しておくことをおすすめします。
業種別、地域別等の専門サイトの求人検索・記事閲覧
IT・Webエンジニアや営業、金融業界といった業種や女性、第二新卒、さらには関西・東海・九州の各エリアなど、以下の専門分野に特化したサイトも用意しています。
- IT・Webエンジニア
- 営業
- ものづくり・メーカー
- 金融業界
- 販売・サービス
- クリエイティブ職
- MR・メディカル
- 管理部門
- 不動産・建設
- 女性の転職
- 第二新卒の転職
- 関西エリア
- 東海エリア
- 九州エリア
専門サイト内での求人検索や自己PRガイド、転職成功事例、履歴書の書き方などサイト内に点在しているコンテンツを「分野」ごとにまとめて整理。
その分野についての転職情報をトータルでチェックすることが可能です。
会員登録すると利用できるサービス
ここでは会員登録することで利用できるサービスについて紹介していきます。
ちなみに会員登録をするためには全部で22問の質問に回答する必要があり、そのうえで審査を通過して面談予約まで進むと初めて会員サービスを利用することができます。
具体的な会員登録方法などは「20代の信頼度No.1 マイナビエージェントの登録・退会方法は?」をご覧ください。
非公開含めた全求人へのアクセス
面談予約まで進むと、今までの「公開求人の検索や閲覧」という制限がなくなります。
キャリアアドバイザーを通じて、非公開求人を含むすべての求人の中から求職者にマッチした案件が紹介されることになります。
当然ですが、マイナビエージェントの本領が発揮されるのはここから。公開求人では見つからない魅力的な求人と出合える可能性が広がります。
業種別、地域別等の専門アドバイザーの利用
IT・Webエンジニアや営業、ものづくりにクリエイティブといった業種や女性、第二新卒などの属性、関西・東海・九州の各エリアごとの専門分野に特化したキャリアアドバイザーを通じて求人を紹介してもらうことができます。
サイト内コンテンツの利用自体は非会員と同等ですが、専任アドバイザーの存在は会員ならでは。書類添削や面接対策なども当該分野に特化した、専門的かつ具体性をもったアドバイスを得られることでしょう。
転職相談会への申し込み
主に東京と大阪で開催されている様々な転職相談会に申し込むことができます。
業種やエリア(関西)に分かれた内容で多数の相談会がプログラムされているので、気になるものがあれば積極的に活用してみても良いでしょう。
マイナビエージェントはこう利用する
マイナビエージェントは転職エージェントサービスなので、何よりもまずキャリアアドバイザーと面談し、相談しながら目標を定めて転職活動を進めていくことが重要です。
サイト内にある各種コンテンツを補助的に活用しつつ、積極的にキャリアアドバイザーとコミュニケーションを取っていきましょう。
プロの視点で求職者と企業をマッチング
専任となるキャリアアドバイザーに加えて、担当企業に関する徹底した情報収集を行っているリクルーティングアドバイザーがいます。
求人票だけでは知りえない情報をキャリアアドバイザーと共有することで、企業が求める人材と求職者の希望をうまくマッチングするような仕組みを作っています。
提出書類の添削や面接対策等のサポート
履歴書や職務経歴書など企業に提出する書類は転職活動において最初の難関。
経験と知識豊富なキャリアアドバイザーが実際に書類を添削し、ブラッシュアップしていきます。
さらに模擬面接含め、回数制限もなく何度でも相談しながら転職活動の準備を整えることが可能です。不安であれば遠慮せずどんどん連絡を取って問題点を解決しましょう。
過去問の精査や企業担当のリクルーティングアドバイザーによるアドバイス等による面接対策によって、面接通過率を大幅に向上させているのも心強いですね。
スケジュール管理や入社日、条件等企業との交渉
キャリアアドバイザーは内定獲得のためのアドバイスが主な仕事ですが、それだけではありません。
面接日や入社日などのスケジュール調整や給与の条件交渉など、求職者としてやりづらい部分を代行してくれます。
現在の職場における円満退職のポイントや、引継ぎのコツなどについても伝えてくれるので、初めて転職する場合でもスムーズに進めることができるでしょう。
個人情報について
マイナビエージェントを利用する際の個人情報の取り扱いについても触れておきます。その利用目的など、事前にしっかりとチェックしておきましょう。
なお、会員登録時に入力した個人情報ですが、退会時に自動的に削除されるわけではありません。
マイナビエージェントには、サービスを終了・停止するにあたり「退会」と「個人情報削除」の2つを選択する必要があります。
「退会」の場合、住所や氏名、職務経歴等に関する登録情報は残りますが、マイナビエージェントから求人紹介等の連絡が来ることはありません。
「個人情報削除」の場合、退会手続きとともに、求職者が登録した情報が完全に抹消されます。
今後一切利用しない、というケースであれば「個人情報削除」を選択するとよいでしょう。
■個人情報の利用目的
個人情報の利用目的は次のとおりです。当社は、事前の同意を得ず、利用目的の範囲を超えて個人情報を利用することはありません。個人情報の利用停止については、利用者の申し出に基づき適切に対処します。(1)利用者に対するサービス提供。
(2)本サービスにおける個人認証。
(3)求人求職情報の適切なマッチング。
(4)利用者の承諾に基づく、本サービスの利用企業(以下「参画企業」といいます)および当社が業務提携を行う職業紹介事業者(以下「業務提携先」といいます)への個人情報の提供。
(5)当社からのお知らせ、ニュース、アンケート(一部広告を含む)の配信。
(6)モニター等への応募、プレゼント発送、記事作成等における取材対象者の募集。
(7)適切なマッチングのため、個人を特定できないよう加工した情報の参画企業または業務提携先への開示。
(8)本サービスに関するご意見、お問い合わせへの回答。転職エージェントのマイナビエージェント 「個人情報の取り扱いについて」より引用
マイナビエージェントのメリット・デメリット
マイナビエージェントにはメリットはもちろん、デメリットも存在します。
良い点と悪い点の両方を確認したうえで、自分にマッチしているかどうか総合的に判断してサービスの利用について判断してください。
マイナビエージェントのメリット
まずはマイナビエージェントを利用することで得られるメリットについて、項目ごとに解説してきます。
20代や第二新卒の転職に強い
34歳までの若手求職者が全体の80%を占めているマイナビエージェント。
若手が集まっているということは、若手を対象とした求人が豊富に揃っているということでもあります。
また、丁寧な書類指南や面接・自己PRガイド等のコンテンツとキャリアアドバイザーによる親身なアドバイスは、初めての転職となることが多い20代や第二新卒の若手にとって心強い味方になってくれるでしょう。
サポート期間や相談回数は無制限
迷ったり不安になったりしたら、いつでも、そして何度でもキャリアアドバイザーに相談することができます。
模擬面接や応募書類の添削など、求職者が内定を獲得するまでサポートしてくれるのは大きなメリットのひとつです。
他の転職エージェントサービスでは面談回数や期限などを設けているところもあるので、それに比べるとマイナビエージェントは余裕をもって転職活動に臨むことができるでしょう。
求人量が豊富でその種類も幅広い
公開求人が28,000件、非公開求人もほぼ同数あり、IT系やクリエイティブ、営業に医療、金融や不動産等、その種類も豊富で様々な職種を網羅しています。
また、それぞれの職種に応じた専門サイトを用意しているので、明確に目指す分野がある求職者にとっても使い勝手の良いサービスと言えるでしょう。
対象エリアは全国
関東の求人が多いのはもちろん、東海や関西、九州エリアの求人も専門サイトを立ち上げてカバー。
さらに北は北海道、南は福岡まで全国10か所に拠点を設置し、直接面談することが可能です。
IターンやUターンに関する転職相談会も実施しているので、興味があれば申し込んでみると良いでしょう。
転職サポートコンテンツの充実
履歴書や職務経歴書のポイントをまとめた解説コーナーや面接対策、自己PRガイドなど転職活動をするにあたり必ず必要となる情報が整理されています。
職務経歴書作成ツールやテンプレート、さらにはサンプルも用意されています。
「手書きとPCのどちらが良いのか」「おすすめのフォントと文字サイズは?」という細かいながら実際気になるポイントもしっかり押さえているので初めての転職活動、という方も安心です。
マイナビエージェントのデメリット
メリットばかりではなくデメリットもあります。
メリットがデメリットを上回るようであれば、サービスの利用を断念するという判断もじゅうぶんにあり得るでしょう。
サービス利用には求人紹介と面談予約が必須
登録作業時、22問の質問に回答するといったんは登録完了となります。
しかしその後マイナビエージェント側から求人紹介とあわせて面談予約の連絡がないと「MY PAGE(マイページ)」自体が用意されず面談もできません。
登録時の自身の経歴やスキルによっては「紹介できる求人がない」という連絡が来ることもあります。
つまり面談予約が成立せず、転職エージェントサービス自体を受けることができないのです。
記事系コンテンツは引き続き利用できますが、キャリアアドバイザーと面談して具体的な転職活動に進むのが本来の目的ですので、まずは求人紹介と面談予約の連絡が来るのを待ちましょう。
中堅世代やハイクラスの求職者には向かない
20代や第二新卒に向いている、ということはミドル世代やハイクラスの求人を探している方にはマッチしない、とも言い換えることができます。
40代以降の方や高収入、管理職を希望するケースでは、その求人数や紹介される求人内容に満足できない場合もありそうです。
キャリアアドバイザーの質にばらつきがある
キャリアアドバイザーも人間ですから、それぞれに個性や経験・スキルに違いがあります。アタリ/ハズレがでてきてしまうのはやむを得ないところです。
年齢や性別とも違う、人としての相性の問題もあるでしょう。キャリアアドバイザーはひとりではありませんし、永遠に同じ担当でなければいけない、というルールもありません。
マイナビエージェントのシステムは良くても担当キャリアアドバイザーがネックになっている、というケースはとてももったいないので「合わないな、ちょっと不安だな」と思ったら担当変更をお願いしてみましょう。
希望する条件とは異なる求人を紹介される
たくさんの求人を紹介されるケースもありますが、自身が希望する条件からズレていることもあります。その場合、キャリアアドバイザーと企業担当であるリクルーティングアドバイザーの間で情報共有がうまくいっていない可能性があります。
希望と異なる求人が目立つようであれば、その旨キャリアアドバイザーにしっかり伝えておきましょう。
マイナビエージェントの評判
マイナビエージェントは転職エージェントサービスですので、その評判も主にキャリアアドバイザーに関するものが多いようです。
また、そもそも紹介できる求人がないと面談もできないというシステムへの言及も目立ちました。
マイナビエージェントの良い評判
twitterやYahoo!知恵袋で見つけたマイナビエージェントの良い評判を集めてみました。
私はリクルート、doda、JAC、マイナビエージェントの4社を利用しましたが、一番自分にあった求人を用意してくれたのはマイナビエージェントでした。
リクルートも同じくらい多くの求人を用意してくれましたが、自分にはいまいちピントこず…
最終的には、マイナビのコンサルタントにおすすめされた福利厚生のしっかりした隠れ優良企業に転職しました。
あとJACは私が大手志望でないからなのか反応が悪く、あまり求人をもらえませんでした。
私がマイナビエージェントを利用したときに感じた特徴は、
・サポートに熱意があって丁寧
・中小企業を中心として求人量が多い
・第二新卒のための求人を多数所有している
・30代以上やハイキャリアの求人は物足りない
・連絡が密すぎて窮屈だと感じる場合がある
マイナビエージェントは、第二新卒や20代は登録して間違いのない転職エージェントだと思います。
マイナビエージェントだけでなく、求人を網羅するためにもリクルートやdodaなどにも登録するほうがいいと思います。
マイナビエージェントはサポートが充実してて初めての転職にはとても良かった
— 0kashi1 (@0kashi1) March 4, 2021
エージェント特徴別
2.マイナビエージェント
え!!意外といいじゃん!と思ったエージェント。会社として今力を入れてると言う所も感じるけど、大手の案件数と中小のアットホームさが連携されてるような丁寧さが好印象!☺️— gigu〜コロナ渦20台後半女子の転職活動〜 (@giguten) October 10, 2020
マイナビエージェントの悪い評判
twitterで見つけたマイナビエージェントの悪い評判を集めてみました。
やはり「紹介できる求人がない」という問題につまづいてしまった方の声が多いようです。
マイナビエージェントは登録したけど求人ありませんてメール来ただけ。マイナビ転職に載ってるところ紹介してもらいたかったのに仕様が違うのかな?たぶん今後ここのエージェントは使わない。
— ごりら@簿記2級勉強中@簿記3級合格から会計事務所へ転職 (@_hime0814_) August 8, 2021
https://twitter.com/NvAxZ6ijnjZilsm/status/1422089435953254402
https://twitter.com/shu_bok/status/1419507526198988801
マイナビエージェントの感想
マイナビエージェントでは、まずキャリアアドバイザーとの面談予約を取るところがスタート地点になります。
しかし登録当初、「紹介できる求人はありません」との連絡がきて落ち込んでしまいました。
仕方なく転職成功ノウハウ記事などをチェックしていたところ、求人ナシの連絡から数日後に、求人紹介と面談予約がセットになったメールを受信しました。
求人の内容は私の希望とはまったく異なっていましたが、まずは面談できることが大事。面談の場で正しい希望を伝えたり、自分の経歴やスキルで足りない部分などをヒアリングすることもできます。
記事系コンテンツを併用しつつ、キャリアアドバイザーに遠慮なく疑問や不安をぶつけ、貰ったアドバイスをしっかり活かすことで転職活動をうまく進められるのではないかと感じました。
登録後、初期の返信で「紹介できる求人はない」と連絡をもらうと正直絶望感に襲われますが、すぐ諦めて退会処理を行う前に、もう少し待ってみることをおすすめします。