今後のキャリアアップやライフプランを考え、期待を込めて決断した転職。誰しも不安がありながらも前向きな気持ちで新しい会社に入社すると思います。
しかし、会社で働き始めるとなんだか馴染めない。そんなことも少なくはありません。
転職をして新しい会社で働き始めるということは予想以上に変わるものも多く、理想と現実とのギャップが生じる場合が多いのです。
会社に馴染めないと思った時、その不安を解消するために大切なことを今回の記事でご紹介していきたいと思います。
- 会社に馴染めるようになる期間を理解する
- 会社に馴染めない要因を知る
- 会社で馴染めないことで生じるデメリットを知る
- 会社に馴染むためにやるべきこと
- どうしても会社に馴染めない場合の対処法
この記事を参考にして会社に馴染めない状況の原因と対策を理解することで、今は不安に感じていても、少しでも気持ちが軽くなり、一歩踏み出すためのきっかけになれば幸いです。
新しい会社に馴染むまでの期間
転職で新しい会社での仕事が始まると、すぐに馴染めない人がほとんどです。
馴染めない要因は人それぞれで、馴染めない度合いや馴染めるまでの期間はそれぞれ異なりますが、一般的に多くの人が馴染めないと感じる期間がおおよそ決まっています。
転職特有の事情と合わせてご紹介していきましょう。
多くの人は1~3ヶ月で新しい会社に馴染める
入社して間もなく会社に馴染めないと悩む人でも、その多くは1~3ヶ月経過するとその環境にも馴染めるようになってきます。
その要因として考えられるのは以下のような点です。
- 仕事内容を覚えてくるから
- 新しい職場の人と話すことが慣れてくるから
- 会社の雰囲気や自分の立ち位置がわかってくるから
会社は仕事をするところです。
入社してすぐは仕事内容を理解できていませんし、誰に話しかけたら良いのか、どのように仕事を進めて行けばよいのかわからずに“馴染めていない”と感じることが多いのです。
そのため、仕事を段々と覚えていき、周りとのコミュニケーションが取れてくる1~3ヶ月の頃から多くの人が会社に馴染めてきたと感じる傾向が多いようです。
転職特有の事情
新卒の場合は、同年代の同期入社が複数いたり、初めての社会人経験ということでスタートのハードルが低いため、比較的馴染むまでに時間がかからないのが特徴です。
しかし、転職の場合は会社側からも社会人経験があるのだからという目で見られ判断されます。
自分としても前職の経験や環境があるからこそ、新しい環境とのギャップでなかなか馴染めないという転職者特有の事情があるのです。
新しい会社では、年上の上司だけではなく、自分より入社の早い年下もいます。
様々な上下関係がある中で、どのようなコミュニケーションをとっていくかというのも転職者ならではの悩みの一つでもあります。
会社に馴染めない要因とは
そして会社に馴染めないと感じている場合、主に自分側の要因と会社側の要因の2パターンに別れます。
自分はなぜ会社に馴染めていないのか、馴染めている人とは何が違うのかを理解した上で解決策を探っていきましょう。
自分側の要因
会社に馴染めない要因として、自分側に何かしら問題がある場合をご紹介していきます。
- コミュニケーション不足
- 仕事を覚えられない
- 周りに頼ろうとしない
- 気遣いや謙遜、努力の姿勢が足りない
1つずつ見ていきましょう。
コミュニケーション不足
会社に馴染めない要因としてまず考えられるのは、コミュニケーション不足です。
仕事内容を覚えるにしろ、会社内での人間関係を構築していくにしろ、大切なのはコミュニケーションなのです。
入社してすぐいかに会社の人たちとコミュニケーションをとれるかがどれだけ早く会社に馴染めるかということに繋がっていきます。
第一印象というのはとても大事です。
- 笑顔で挨拶ができるか
- 報告・連絡・相談がしっかり行えるか
- 話を聞く姿勢、自分の意思を伝えることができているか
入社してすぐ会社に馴染めている人は、これらの正しいコミュニケーションを適切にとっています。
仕事を覚えることに必死になり、周りの人とのコミュニケーションをないがしろにしていないか、今一度考えてみてください。
仕事を覚えられていない
転職後なかなか仕事が覚えられないというのは会社に馴染めない一つの要因になり得ます。
転職者は特に、前職での経験やスキルがあると捉えられて期待を持たれている場合もあるため、仕事内容が覚えられないとなると、会社内での関係や信頼はギクシャクしやすいのです。
会社にすぐ馴染める人とは、仕事内容を覚えるのも早いためすぐに次の仕事を振られたり、頼られることもあり、自然とより会社に馴染んでいきます。
周りに頼ろうとしない
新しい職場では、わからないことだらけです。
しかし、そんな時に誰かに聞いたり、助けを求められずにいると、どんどん孤立していっていまい仕事を覚えるのにも時間がかかります。
聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥。
自分で調べてもわからないときは、素直に周りに頼るべきです。
そうすることで、自然とコミュニケーションが生まれ、お互いがどんな人間かということもわかってきて、徐々に会社に馴染んでいきます。
気遣いや謙遜、努力の姿勢が足りない
転職の場合、自分の立場や振る舞い方が難しかったりします。自分の方が経験やスキルが高くても自分より年下に教わることもあります。
どんな立場の人であっても、教えてもらうことに感謝の気持ちを忘れないこと、そして、新入社員として学ぶ姿勢を大切にすることは会社に馴染んでいく上でとても大切です。
会社にすぐ馴染める人とは、先輩後輩関係なく誰に対しても気遣いができたり、快く感謝を伝えられる人だったりします。
人と関わる上で、気遣いや謙遜、努力の姿勢をもう一度見返してみることも良いかもしれません。
会社側の要因
会社に馴染めない要因として、自分側の要因をご説明してきましたが、自分なりに馴染むための努力をしてきても、どうしても解決できない場合というのもあります。
馴染めない要因が会社側にある場合をご紹介していきたいと思います。
- 社風が合わない
- 社内(部署内)の人間関係が良好ではない
- 本当に働く環境がブラック
具体的に一つずつご紹介していきます。
社風が合わない
自分のやりたい仕事や将来のスキルアップを目的に転職をしても、いざ働き始めると会社の社風が合わずになかなか馴染めないということも少なくはありません。
- 社員よりも売上や業績が優先される
- 年功序列の風習
- 業務外の話を一切できないピリピリとした雰囲気
- 会社としての経営方針
など、働き始めないとわからない部分も多く、社風が合わずになかなか会社に馴染めない場合は、その期間が長引く傾向にあります。
社内(部署内)の人間関係が良好ではない
自分なりに会社に馴染むための努力をしていても、元々の社内(部署内)の人間関係が良好でない場合には、馴染めるようになるのは難しいでしょう。
その場合には、会社に馴染むというよりは一人でも味方となる人を見つけて、少しでも安心して仕事ができる環境を作っていく必要があります。
本当に働く環境がブラック
働いてみて、実はその会社がいわゆるブラック企業であった場合。
- 過重労働で休暇がほとんどない
- 社員の声が経営陣に届かない
- 仕事にやりがいが持てない
これらが悪循環となり、働く環境がまず良くありません。社員たちも不満が募り、社内の雰囲気も良くないでしょう。
そんなブラック企業の環境下ではもちろん馴染むことは難しいでしょう。ブラックな環境が理由で馴染めない場合には、転職を検討することも視野に入れましょう。
会社に馴染めないことで起こる問題やデメリット
では会社に馴染めないことで仕事上どんなことに支障をきたすのでしょうか。
主に考えられる3つの問題を説明していきます。
- 仕事上必要なコミュニケーションが取りにくい
- 昇給や大事な役割を逃しやすい
- 会社でのストレスを感じやすい
仕事上必要なコミュニケーションが取りにくい
会社に馴染めないということは、他の社員と円滑なコミュニケーションが取れていないということにもなります。
仕事を上手く進めていくためには、報告・連絡・相談が大切です。
上手く馴染めていないことで、本当は伝えた方が良いことを伝えられなかったり、早く相談していれば解決していた問題も複雑になってしまったり。
会社に馴染めないということは、複数人で働いて仕事をする上でやはり少なからず支障が出てきます。
昇給や大事な役割を逃しやすい
会社に馴染めていないと、実は昇給や大事な役割を逃してしまうこともあるのです。
その理由として挙げられるのは以下のようなものです。
- 社員同士円滑なコミュニケーションがとれない
- チームとして協力し合うことが難しい
- 自分の得意とすること、どんな仕事をしているか評価されにくい
仕事は一人ですることよりも、より大きな仕事になればなるほど、チームとして動いていきます。
リーダーとして大きな仕事を任されたり、役職になれば部下たちを取りまとめ、信頼できるコミュニケーションをとっていかなければなりません。
会社に馴染めていないうちは、自分の実績や得意とするスキルが見えにくく評価されにくい傾向がありますし、多くの人をまとめるという立場に抜擢される確立が低くなってしまうのです。
会社でのストレスを感じやすい
一日の中で会社で過ごしている時間は多くを占めます。
会社に馴染めていない状況では、その一日の多くを、人と上手く話せないストレスや気を遣うストレスなど本来の仕事意外の部分でのストレスを感じやすい状態になります。
会社に馴染めないというストレスが強く、長引くことによってうつを発症するケースもあります。
一日や人生の中で、意外と多くの時間を占める仕事時間だからこそ、できる限りストレスを少なくして過ごしていきたいものですよね。
会社に馴染むためにやるべき7つのこと
会社に馴染めない要因がわかったところで、会社に馴染むためにやるべきことをご紹介します。
入社してから自分はこれらのことができていたか。もし足りなかったと思えば、これからやれることをまず試してみてください。
- 笑顔や挨拶を心掛ける
- 勤務時間外にも積極的にコミュニケーションをとる
- 仕事を覚える努力をする
- わからないことは聞く
- 一人でも味方を見つける
- 社内の人間関係を理解する
- 気遣いや謙遜、思いやりの言動・行動を心掛ける
どれも全て大切なことで、会社にすぐ馴染める人は全てをさりげなく行っています。
笑顔や挨拶を心掛ける
会社に馴染むために一番重要なのは、まずは挨拶です。
基本的な挨拶をしっかりとすること。更には、笑顔を意識することで、人からの第一印象は格段に良くなります。
仕事をしていく上でこの人とは話しやすい、一緒に仕事をしたいと思ってもらえると思ってもらえるか始めの挨拶や表情の印象で変わります。
始めは慣れない中での緊張や忙しさもあるかと思いますが、笑顔や挨拶を心掛けることが会社に馴染むための第一歩です。
勤務時間外にも積極的にコミュニケーションをとる
仕事をしている間には、業務外のことを話す時間はあまりありません。仕事の話では固い話にもなりがちです。
社内の人と打ち解けられるのは、案外休憩時間であったり、業務終了後のリラックスできる時間であることも多いです。
そういった時間に、始めは意識して声をかけてみたり、食事や飲み会の誘いには応じることも1つの手段でしょう。
休憩時間や業務外の時間で仕事以外の話をすることで、気が合う人が見つかったり、相談しやすい関係性が作れるようになることもありますので、無理のない範囲で積極的にコミュニケーションをとってみてください。
仕事を覚える努力をする
会社に馴染むためには一早く仕事を覚えることも大切です。
仕事内容を覚えて、仲間として認めてもらうことで、自然と会社に馴染めるようになります。
仕事がスムーズに行えるようになってくると、会話が増えていったり、いろんな人と関わるようになってくるため、馴染めていないと悩む暇がなくなります。
わからないことは人に聞く
仕事上で自分で努力することはもちろん大切ですが、時にはわからないことは人に聞くことも大切です。
他の人は声をかけてもらわなければ、何に困っていて、どこがわからないのか理解することはできません。
素直にわからないことを相談し、頼り、感謝を伝えることで信頼関係が徐々に作られていきます。
一人でも味方を見つける
会社で馴染めていないと悩むとき、誰も心を許せる人がいないという不安があると思います。
会社内の全員の人と打ち解けることは難しくても、一人だけでも気軽に相談できたり話ができる味方を作ると良いでしょう。
同期でも先輩でも、悩みを話せる人が一人でもいれば、会社での居心地は変わってくると思います。
社内の人間関係を理解する
人間関係は、会社によって様々です。
全員和気あいあいと仲の良い職場、何かと厳しい上司がいる職場、または、犬猿の仲のスタッフ同士がいる職場など。
会社では、人間関係を上手く攻略することが馴染むことへの近道だったりもします。
会社内の人間関係をよく観察したり、社内の信頼のおける人に何気なく聞いてみることも良いでしょう。
気遣いや謙遜、思いやりの言動・行動を心掛ける
会社だけに言えることではありませんが、人と上手く付き合っていくためにはやはり、気遣いや謙遜、思いやりの言動・行動が大事です。
転職の場合、特に社会人としての振る舞いが見られます。
仕事を覚えることに一生懸命になりすぎるのではなく、冷静に周りを見ることや、いつでも気遣う気持ちを持つよう意識してみましょう。
教えてもらったら感謝をすること、また新入社員であっても手伝えることは積極的に声をかけていくことも必要です。
どうしても会社に馴染めない場合の対処法
新しい会社で上記に紹介した事などをできる限り取り組んでみても、どうしても会社に馴染めない場合もあります。
そんな時はどうすれば良いのか。考え方や割り切り方をご紹介しますので、自分に合った対処法を見つけてみてください。
- 会社内で部署を移動する
- 仕事だと割り切る
- 仕事以外の時間を充実させる
- 転職を検討する
会社内で部署を異動する
馴染むための努力をしてもなかなか馴染めない場合は、自分ではない要因の場合が多いです。
その場合は自分ではどうしようもできませんし、そんな環境で仕事をするのは辛くなってしまいます。
可能であれば、会社内で部署を移動してもらうなどの対応をしてみると、同じ会社でも全く異なった雰囲気ですぐに馴染めるということもありますので、検討してみてください。
仕事だと割り切る
会社に馴染めないと悩み続けるのであれば、その環境を仕事だからと割り切ることも時には必要です。
もし、馴染む努力をしても馴染めず、今後の仕事に大きな支障がでないのであれば、それを無理やり解決することはありません。
やるべき仕事をしっかりとこなし、自分の望むことができていれば、会社に馴染むことが絶対条件ではないのです。
何で自分は馴染めないんだと悩み続けるよりも、切り替えて無心で仕事をする方がストレスなく進められる場合もあります。
仕事以外の時間を充実させる
会社に馴染めなくて悩んでしまう時は、仕事以外のプライベートな時間を充実させ気分転換をすることも重要です。
人生の中で大きな割合を占めている会社の時間が辛くて、悩み続けてしまうと、精神的に追い込まれてしまうこともあります。
そうならないために、仕事の時間とプライベートの時間はしっかりと切り替えて、リフレッシュさせることで、また仕事に前向きになれたり、頑張るためのエネルギーになります。
無理をして悩み過ぎてしまうことは避けましょう。
転職を検討する
どうしても会社に馴染めない、会社に行くのが苦痛で仕方がない場合、その会社で働き続けることは決してありません。
場合によっては、転職を検討することも1つの手段として大切です。環境や仕事が変われば、人は意外にもすぐに馴染める場合もあります。
実際に働いてみないとわからないことや、合う合わないということもありますので、自分を追い込み続けるのではなく、新しい転職先を見つけるというのも対処法です。
どのように仕事をしていきたいか考えよう
会社に馴染めないと悩んだ時に考えてほしいことは、これからあなたがどのように仕事をしていきたいかということです。
- この職場で経験を積んでいきたい
- キャリアアップしたい
- 給料が安定して稼げれば良い
- プライベートを充実させたい
この会社でもっと頑張っていきたいと思うのであれば、自分なりにできる努力を無理なく続けてみてください。
会社に馴染めないことは自分自身の要因だけではないこともあります。
無理をせず、広い視野でこれからの仕事について一度考えてみてください。