転職する際には、誰しもが失敗したくない、後悔のない転職をしたいと思うはずです。
そんな時、事前に転職についての注意点を理解していれば、すべきことを着実に実行し、自信をもって転職に一歩踏み出せるのではないでしょうか。
今回は、転職を成功させるための注意点を具体的な転職の手順も踏まえてご紹介していきます。
転職する際の注意点7つ！
転職する際に知っておくべき大事な注意点を7つご紹介します。
こちらの注意点をしっかりとチェックし、転職準備や自分に合った転職先探しを進めてみてください。
転職の時期
転職をいつするか。
具体的には、転職活動をいつから始めるかということが大切なのです。
一番は、現職場に在職しながら転職活動を始め、内定や再就職の見込み時期が見えてきたら、現職場に転職の移行を伝えるというのが理想的です。
しかし、以下のように例外な場合もあります。
- 今の仕事をすぐに辞めなければならない(辞めたい)理由がある
- 今の仕事が忙しすぎて、平行して転職活動を行うことができない
このような場合は、一旦仕事を辞めて、転職活動を始めることになります。
現職場に在職しながら転職活動を始めるメリットとしてはこれらが挙げられます。
- 職を失う心配がない
- 無収入の時期を作らずに済む
- 健康保険や年金の手続きが少なくて済む
仕事をしながら転職活動を進めるには、大変なこともありますが、メリハリをつけて心配なく転職活動に望めるため、できるならばこの方法をとることをおすすめします。
必要な転職か見極める
転職をしたいと思い立った時、一度冷静になって、その転職が本当に必要なものであるかどうかを見極めることはとても重要です。
何のために転職をするのか整理して考えてみましょう。
- 今の会社では自分の成長が望めないため、スキル・キャリアアップのために
- 自分の大切にしたいライフスタイルに今の職場が合っておらず、無理が生じているから
- もっと給与UPや昇給の望める会社で仕事がしたいから
転職には時間も労力もかかり、そしてもしかすると自分が望んでいた仕事や給与を得られない可能性さえあります。
自分の望むものが、本当に転職をしなければ得られないものなのかをまず考えてから転職を決断しましょう。
転職に望むことがしっかりと見えてくると、自ずと選ぶべき転職先の条件も見えてくるはずです。
現職場への対応
仕事をしながら転職活動を始める際には、職場に転職活動をしている旨は伝えない方が良いでしょう。
転職の意向を知られてしまうと、会社側や上司はもちろん良い印象を持ちませんし、残りの期間仕事がやりにくくなります。
また、次の職場が決まる前にその意向が知られてしまった場合次のようなことが懸念されます。
- 対応や待遇が悪くなる可能性
- 退職を引き止められる可能性
- もし、転職を辞めた場合に気まずい
もし会社側に転職を伝えるのであれば、転職先に内定をいただき、承諾をしてからにすると良いでしょう。
また、転職先が決まったとしても、すぐに今の仕事を辞めるのは会社側にとっても困ります。
円満退社するためには、引継ぎ等の時間も十分に確保できるためのゆとりをもちましょう。
転職先の選定
転職先を選ぶ際には、スカウトや一目ぼれなどですぐに決断をしないよう注意しましょう。
じっくりと会社概要や仕事内容などを担当者に確認したり、事前に調べるなどを怠らないことが大切です。
特にチェックしてほしいポイントとしては、以下のものが挙げられます。
- 正職員、契約社員などの雇用形態
- 給与、賞与などの待遇面(条件も含め)
- 具体的な仕事内容
- 勤務時間や残業、休暇取得について
- 社風や会社のコンセプトなど
- 今後成長が見込める、社会から必要とされる企業であるか
始めから転職先を1つに絞るのではなく、いろんな選択肢をみて比較検討し、自分の一番条件の合うもの、長く働いていける職場を選びましょう。
ブランクがある場合、年金や健康保険に注意
意外と見落としがちなことが、転職でブランクが生じる場合の年金や健康保険の手続きに関してです。
どちらに関しても、転職までの期間に一日でもブランクがある方は必須な手続きで、自分で行わなければなりません。
年金の手続き
転職時ブランクがある場合には、国民年金に切り替える手続きが必要となります。
退職日の翌日から14日以内に、年金手帳や印鑑、離職票など必要書類をご確認の上、各市町村役所の国民年金窓口に行き手続きを行いましょう。
健康保険の手続き
退職する際には必ず会社に保険証を返却しなければならなくなります。
年金同様退職日の翌日から14日以内に国民健康保険への加入手続きを行うか、家族の扶養に入ったり、以前働いていた会社で加入していた保険の任意継続の手続きをする必要があります。
国民健康保険に切り替える場合には、前職の健康保険資格喪失証明書等を持参の上、年金同様、各市町村役所にて手続きを行ってください。
転職先の視野を狭くしない
転職先を探す際に自分一人で探していると、偏りが出たり、自分に合う会社を見落としてしまう可能性があります。
転職エージェントや転職サイトを上手く活用し、自分の求める条件に合った企業をいくつかピックアップし、見ていく中で絞り込んでいきましょう。
転職エージェントや転職サイトを上手く活用することは、仕事をしながら転職活動をする際の効率アップにも繋がります。
後悔のない転職にするためにも、可能性や視野を広げながら始めは見ていくと良いでしょう。
転職先の条件整理・確認
転職先を探す前に、自分が転職先に求める条件や優先順位を整理することが大事です。
闇雲に転職先を見つけ出すのではなく、転職先に求める条件は何なのか、将来や自分の能力、生活などを見据えた上で総合的に判断していきましょう。
そして、自分の望む条件が全て一致するという会社はそう多くありません。
一番重要視する条件とは、妥協できる条件などを考える必要も出てきます。
転職活動の目安期間と順序毎の注意点
ではここからは転職活動の具体的な流れに沿って、順序毎の注意点をご説明していきます。
転職活動に要する期間は、平均的に3~6ヶ月と言われています。
効率良く、失敗のない転職活動となるよう、下記の内容をよく確認してから動き出してみてください。
転職を決断するまで
目安期間：2週間～1ヶ月
何のために転職をするのか、転職先に求める条件やこれからの自分のスキルアップや生活など多角的に将来を見越して考える期間となります。
この期間で本当に必要な転職かを判断し、転職を決断したら、大まかな転職活動のスケジュールを立てていきます。
この時期注意したいことは、仕事をしながら転職活動をする場合でも、退職してから転職活動をする場合でも、どちらも転職期間を明確に設定し、メリハリをもって進めていくことです。
ダラダラと転職活動をすることで、モチベーション低下にも繋がりますし、良い転職先を見落としてしまう可能性もあります。
情報収集
目安期間：約1ヶ月
情報収集は上記の転職を決断するまでの期間内で平行して行うと良いでしょう。
この時期に大切なことは、効率良く、いろんな視野から情報を集めることです。
仕事をしながらの転職活動では、なかなか転職先の情報を集め吟味している時間をとることは難しいでしょう。
転職エージェントや転職サイトを上手く活用しながら、効率良く自分に合った転職先を複数まで絞っていきます。
それを行うためには、まず自分が転職先に求める条件の優先順位を明確にしていることが大切なのです。
応募から書類作成
目安期間：1ヶ月～2か月
転職先の候補が見つかったら、応募・書類作成をしていきます。
ここで大切なことは応募する企業を1社に絞らないことです。
複数企業に応募し、できれば同時並行で進めて行くことで、効率よく進みます。応募書類作成の際には、事前に会社概要や仕事内容、企業側が求めることをしっかりと調査した上で、今までの自分の経験やスキルが活かしていけることをアピールするようにしましょう。
企業によってアピールポイントを変えることも大切です。
面接
目安期間：約1ヶ月～2か月
面接は、上記の応募・書類作成と平行して複数企業の面接を受けていくことをおすすめします。
ここで大切なことは、本命企業の面接を一番はじめに受けないということです。
面接では、誰しもが緊張し、どんなことを聞かれるのか、ちゃんと答えられるのか心配になると思います。
面接に慣れるためにも、始めは練習も兼ねて複数企業の面接を受け、本命企業の面接でしっかりと自分の意思を伝えられるようにすると良いでしょう。
内定
目安期間：約2週間
大体の企業で、応募(面接)から内定が出るまでの期間は1週間～2週間程度が多いです。
内定をもらって喜びの時期ではありますが、この時期確認すべき重要なことがあります。
すぐにでも内定を承諾したくなりますが、企業側に入社の意向を伝えるまでに、以下の事項はしっかりと確認した上で、承諾を伝えましょう。
- 雇用形態や条件期間の有無
- 給与や昇給について
- 労働時間や休暇などの労働条件について
転職していざ新しい職場で働いてからのギャップやトラブルを防ぐためにも、ここでしっかりと確認をしましょう。
引継ぎ・退職
目安期間：1ヶ月半～2か月
内定が出たら、会社側に退職の意向を伝え、引継ぎや退職の手続き等を行っていかなければなりません。
退職により、会社側に迷惑がかからないよう、ゆとりをもって手続きを進められるようにしましょう。
また、分かりやすい引継ぎのためのマニュアル作成など準備する必要があります。
退職後すぐに新しい職場で働く場合、手続きなどもより忙しくなるため、チェックリストなどを作り、漏れのないよう注意しましょう。
転職を成功させるためのポイント
転職時の注意点を理解できたら、最後に転職を成功させるためのポイントを押さえておきましょう。
転職活動は、これらのポイントを意識しながら進めていってください。
しっかりと自己分析をしよう
納得のいく転職にするために、一番大切なことは自己分析をすることです。
- 自分の強み、得意とすることは何なのか
- どの分野でスキルアップしていきたいのか
- 仕事に何を求めるのか(給与・働きやすさ・やりがい)
- 将来のキャリアやライフスタイルを考えた時にどんな働き方をしていたいか
自分の今の能力と、今後の生活を転職の機会に一度しっかりと向き合って考えてみましょう。
企業分析で採用ニーズと自分の強みをマッチさせよう
自己分析ができたら、今度は転職先の企業分析を行います。
仕事内容や企業概要だけではなく、社会から必要とされている企業であるか、今後成長が見込める企業であるかを探ってみましょう。
やりがいをもって今後も長く働いていける企業かを見極めた上で、企業側が求めるニーズや人材を把握します。
そこに自分の強みをどう活かしていけるかを考え、応募書類や面接で伝えられるよう準備しておくことが大切です。
転職活動のスケジュールを立ててからスタートしよう
転職活動でやるべきことと、目安の期間が見えてきたら、まずは転職活動のスケジュールを立ててから動き出しましょう。
闇雲に動き始めると視野が狭くなったり、方向性がズレて、転職期間がずるずると長引く可能性があります。
また、行きたい企業や業種によっては、採用する時期が決まっている所もあります。
行きたかった企業の採用チャンスを逃さないよう、そういった情報収集も含めてスケジュールを立てていきましょう。
面接対策は入念にしよう
転職活動の中で、面接はとても重要です。
面接に対する情報収集や練習、マナーなどは怠らないよう入念に準備する時間を確保しましょう。
新卒採用ではなく転職の場合、面接でいかに今までの経験やスキルを新しい企業に活かしていけるかを伝えられるかがポイントになってきます。
限られた時間の中で自分の魅力を伝えられるよう、より具体的なエピソードを踏まえて説明できるよう練習しましょう。
そして、見落としがちなことは、面接の際に見られているのが面接時のみではないということです。
会社に入ってからの立ち振る舞い、姿勢、挨拶などの対応全てが見られているという意識をもって臨みましょう。
納得いく転職のために
転職とは、人生において大きなターニングポイントであり、かけになる場合もあります。
成功する転職となるか、後悔の残る転職となるかは、転職活動時のあなたの動きによって決まります。
事前にこちらの記事を参考に、必要な準備や注意点を理解した上で、効率良く後悔のない転職にしてください。
