転職ノウハウ

スケジュールを制する者は転職活動を制す!7ステップに分けて徹底解説

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いざ転職をしたいと思っても、どのように進めるか分からないという方もいるのではないでしょうか。

転職活動は新卒の時の就職活動と違って、経団連の決めた採用活動ルールやスケジュールがあるわけではなく、また転職理由や転職時期も人それぞれなので、一概にこれが正解というものはありません。

ですが、ある程度の法則はあります。それは「転職はスケジュールに沿って複数同時進行で行う」ということです。

さらに転職活動に割くべき期間は3〜6ヶ月と相場がきまっています。基本的にはこの鉄則に従うことでミスやタイムロスを極力減らし、転職活動を成功へ導くとされています。

では転職活動のスケジュールとは一体どのようなものなのでしょうか。今回は大枠のスケジュールと、各ステップで心得ておきたい重要ポイントをまとめました。本記事が皆さんの転職活動を行うにあたっての一助となれば幸いです。

転職するのに最適な時期はいつ?

中途採用は業界や職種によって採用ニーズが高まる時期が異なってくるので、一概に「この月が転職に有利な時期」とは言えません。しかし、そんな中途採用でも、ある一定の法則はあるようです。

中途採用活動が活発になるのは2月と9月

1年の中でも2月と9月は年間で最も求人数が増加する傾向にあるようです。

その理由は3月が期末の企業が多く、4月の新年度に向けて体制を強化したり、組織再編を行うにあたって人員が必要になるからです。

また、9月に期末や半期末を迎え、10月の下半期に向けて新たなスタートを切る企業も、9〜10月にかけて採用活動に力を入れています。

転職サイトdodaが調査した中途採用が活発な月のデータ
https://doda.jp/guide/saiyo/009.html

求職者にとっては求人数(選択肢)が増えるという利点もありますが、その一方で同じことを考えている求職者も増加する傾向にあるので、それだけライバルが増えることになります。

一方、4〜8月は比較的求人数が落ち着く傾向にあります。各企業にとって、この時期は新人研修の時期とも重なるので、人材育成が優先されやすい時期でもあるようです。

では、この「谷」にあたる時期にはチャンスが全くないか、と言えばそうではありません。

この時期は、急な退職者が出てしまい後任の人が必要である場合や、新規プロジェクトを立ち上げたため、急遽人員が必要になったという企業事情があります。このような求人は採用を急いでいる場合が多いので、選考フローが短く済む可能性があります。

退職日を決めるにあたって考慮しておきたい3つのポイント

いつ退職するかは個人の自由ですが、それでも退職する際に考慮しておきたいポイントがいくつかあります。順番に見ていきましょう。

年末などの繁忙期に退職するのは控えよう

繁忙期での退職はなるべく控えましょう。業務に追われ、猫の手も借りたいほど忙しい時期に自己都合で退職するのは会社に多大な迷惑がかかり、円満退職への道の妨げになる恐れがあります。

繁忙期に求人を出す余裕のない企業も多く、後任者が見つからずに慰留に遭うケースもありますし、残業が続いて自身の転職活動が思うように進まないケースもあります。

会社に迷惑をかけずに気持ちよく退職するには繁忙期を避け、プロジェクトに参加している場合は最後までやり遂げ、無事終了したタイミングで転職するようにしましょう。

有給消化や骨休めの時期も計算に入れよう

もしあなたが溜まった有給を使えていない場合は、有給消化の期間も計算に入れておきましょう。もし有給を消化する場合、退職日は【最終出社日+有給休暇の日数】で割り出されます。有給の取得は労働者の権利なので、退職前に一斉に取得しても全く問題はありません。

また、退職日から次の就業先の入社日までに少し余裕を持って骨休めの期間を設け、思う存分リフレッシュするのも良いでしょう。

特に前職が忙しすぎた場合、ゆっくり体を休め、次の仕事に備えることは大切です。次の仕事に必要な準備もありますので、こういった切り替えの期間も計算に入れるようにしましょう。

賞与が出る企業ならボーナスをもらってから退職しよう

転職を考えているとはいえ、これまで誠意を尽くして一生懸命勤めてきた会社ですから、せっかくなら賞与をもらってから退職したいものですよね。

転職先の会社で就業が始まるまでの間の生活費であったり、面接に向かうための交通費であったりと転職活動には何かとお金がかかるものです。

正社員の権利として、もらえるものはもらっておきましょう。ただし、無事内定を獲得し、転職先の会社と入社日を決める段階になって「ボーナスをもらってから辞めたいのでその後でもいいですか?」と聞くのはNGです。

採用側としてはすぐにでも人員が欲しいのに、入社日を先延ばしにされるのは企業として都合がよくありません。また、お金にがめつい印象を持たれやすく、悪いイメージが植え付けられるでしょう。

一般的な転職活動のスケジュール

初めて転職活動をする方にとってはどのくらいの期間が必要なのか、そもそも何から始めれば良いのか分からない方もいるのではないでしょうか。ここでは、転職活動に必要な平均期間と、そのスケジュールの立て方についてご紹介します。

平均的な転職活動期間は3〜6ヶ月

転職活動に必要な期間は在職中であっても、現職を退職してからであっても、一般的に「3〜6ヶ月」と言われています。

これは今すぐ転職したい方にとってはとても長く、反対にじっくり転職活動を進めたいと思っている方にはとても短く感じることと思います。

個人の思惑はそれぞれあると思いますが、基本的にはこのスケジュール感で進めた方が失敗が少ないと言われています。

今すぐにでも退職したい人にとってはこの期間がクールダウンとなり、ゆっくり転職活動したい人にとっては迷いを断ち切るタイムリミットとなります。

転職活動はスピード勝負

基本的に中途採用は新卒採用と違ってスピード勝負です。昨日まで出ていた求人が今日には掲載が終了しているなんてことはザラにあります。

スキルがあって人間性も優れている良い人材が見つかれば、企業の中途採用はすぐに打ち切られてしまうので、常にアンテナを張って情報収集を怠らず、計画的に転職活動を進めるためにもスケジュールをしっかりと組み立てましょう。

ゴール(入社日)を決めて逆算スケジュールを立てよう

転職活動はまず「いつまでに新しい会社に入社したいか」というゴールを先に決めることが重要です。

また、会社の繁忙期を避けたりボーナスをもらってから退職するという、今の会社の「辞め時」も考慮する必要があります。

企業の中途採用活動が活発になる時期もおよそ決まっているので、必然的に逆算でスケジュールを組み立てた方がスムーズに転職活動を進めることができます。

スケジュールを作るメリット

計画的にスケジュールを立てることで「勢いのままに転職」することや、「転職活動が思うようにいかずだらだらと続けている」という状態を防ぐことができます。

転職活動は短すぎても、長すぎても良い結果をもたらしません。納得のいく転職をするためにもスケジュールはしっかりと立てましょう。

転職活動の流れ

転職活動は主に次のような流れで進めます。

おすすめのスケジュールは20代など若年層の方であれば3ヶ月、30代など役職につくような年齢の方はどうしても面接が何次にも渡って行われるため、6ヶ月を見ておいた方が良いでしょう。

各ステップについてそれぞれ見ていきましょう。

STEP1 事前準備

転職の目的を明確にしよう

まずはあなたがなぜ転職したいのか、転職する目的を明確にしてみましょう。

「転職の目的」は「現在の職場環境に不満を抱いており、それを解決したい」という思いがあって、初めて生まれる概念です。

転職したいと思っている方は、今の職場に対して思うところがあるはずです。今感じている不満を解消するにはどうしたら良いのかをまず考えてみましょう。

例えばもしあなたが「給料が低い」ことに不満を持っているとしたら、その理由としてどんなことが考えられるでしょう?

  • 会社の業績が悪い
  • 日本経済が不景気
  • 人事の評価制度が明確でない
  • 単純に自分のスキルが足らない
  • 勤続年数が短い

など色々と出てきますよね。

会社の業績が悪ければ、同じ業界で業績好調なベンチャー企業への転職を検討しても良いですし、人事の評価制度に納得がいかないのならインセンティブ制度が導入されている企業へ応募してみるのも一つの手です。

反対に現在の日本経済が全体的に不景気でその煽りを受けて給料が下がっているのなら、焦って転職するべきではありません。

同様に自分のスキルが足らなかったり、勤続年数が足りなくて給料が安いのだったら、慌てて転職せずに、まずは今の企業でスキルを磨いたり、さらなるキャリアアップのために資格勉強をするのも良いでしょう。

このように転職したい目的を明確にすると、必ずしも転職することのみが正解であるとは限りません。衝動のままに転職することを防ぐためにも、転職の目的を明確にしましょう。

「転職の軸」を決めることで、応募書類である履歴書や職務経歴書の土台にもなりますし、複数の企業から内定をもらえたとしても明確な判断基準で、最終的に就職する企業を迷いなく決めることができます。

仕事選び、会社選びで何を大切にするかを明確にすることで転職活動を有利に、そしてスムーズに運ぶことが可能です。「転職活動の軸」を決めることは、すなわち転職活動の成功にもつながるのです。

自己分析をしてキャリアの棚卸しをしよう

転職活動には、新卒の時とは異なり、「キャリアの棚卸し」という自己分析が新たに必要になります。

キャリアの棚卸しとはこれまで自分が携わってきた仕事を全て洗い出し、整理する作業のことです。

今まで取り組んできた業務を時系列順に書き出していき、どのように取り組んだか、どんな工夫をしたか、その仕事を通して身に付けたことまで併せて書き込んでいきます。モチベーショングラフもあるとなお良いでしょう。

自分の強み弱み、得意なこと苦手なことを把握すれば自ずと現状を客観的に把握できるので応募先企業とのミスマッチを防ぎます。

このキャリアの棚卸しは後に出てくる履歴書や職務経歴書の土台にもなりますので、面倒くさがらずに時間をかけて丁寧に取り組みましょう。

業界研究や市場調査などのリサーチ及び情報収集を行おう

新卒の時は何となくで良かった業界研究も、中途採用ではビジネスパーソンとして一歩踏み込んだ見識が求められます。

毎日の習慣として新聞やニュースのkは必ずチェックしておきましょう。業界誌や会社四季報も業界の大枠を捉えるのに役立ちます。

より内部の踏み込んだ事情が知りたければ、転職フェアやイベントに出向き、採用担当者と話をしたり、もしくは既に応募先企業で働いている知人などの人脈を頼って情報収集するのも一つの手です。

また、企業研究を行う際に応募先企業のホームページやプレスリリースをチェックするのは大前提です。このような事前研究をしっかりを行えば応募書類や面接での応答に厚みが出て、採用担当者の目に留まりやすくなります。

時間の制約上、上記の情報収集を行うことが難しい場合は、面接の際に話題についていけるよう、最低限業界トレンドのニュースなどをWEB上で調べておきましょう。

STEP2 応募書類作成・応募準備

履歴書用の写真や面接用のスーツを用意しよう

実際に求人に応募する前に少し立ち止まって、応募の前準備を行いましょう。具体的には応募書類に貼付する証明写真の撮影や面接用のスーツなどです。

写真は証明写真機での撮影でも良いですが、採用担当者にとっての第一印象にも繋がりますので、余裕のある人はスタジオなどで撮影してもらいましょう。

また、スーツに関しても基本的に就活の時に使っていたスーツではなく、年齢や体型に合わせて新調した方が望ましいでしょう。

カバンが古くなっていた場合も新しいものを購入したり、靴もくたびれていた場合は靴墨を塗るなどして身嗜みに気をつけましょう。

採用担当者は意外と細かいところまでチェックしています。社会人としてふさわしい清潔感を持っているかを見られているので、髪型にも注意を払いましょう。女性の場合はメイクは濃すぎず薄すぎず、かしこまった場面なのでナチュラルメイクを心がけましょう。

応募書類を作成しよう

転職サイトや転職エージェントを利用すると、最初はWeb履歴書でも良かったものが、いざ面接に進むと紙の履歴書と職務経歴書を求められる場合があります。

そうなっても慌てないように、履歴書と職務経歴書を準備しておきましょう。面接の際に指示された場合は企業指定の形式がないかどうかを確認し、あらかじめWordやExcelで作っておきます。

別々の企業に応募する場合でも、自然と重なってくる内容があります。そのような汎用性のある記載事項は、他の企業の応募書類にも応用できますので、効率的に作成するためにも応募は1社ずつではなく複数の会社に同時進行で行いましょう。

しかし、だからと言って応募書類の完全なる使い回しやコピー&ペーストは厳禁です。それぞれの企業に沿った、オリジナルの内容で作成するようにしましょう。

STEP3 応募

転職先候補を挙げよう

ここまで準備が整ったら、実際に求人に応募してみましょう。ここで気をつけて頂きたいのが、むやみやたらに応募しすぎないということです。

求人情報というものは良い条件ばかりが強調されます。今の時代はインターネット上で簡単に応募できますから、ちょっとでも良いなと思ってクリックし続けたら、自分の許容量を超えた、とんでもない数の企業に応募してしまったなんて事態に陥ってしまいます。

応募から内定までのプロセスは、企業にとってもあなたにとっても大変な労力を要するものです。

必要以上に疲弊しないためにも最初に立てた「転職の軸・目的」を今一度確認し、「転職の軸」に合った企業に応募することが大切です。

転職の目的に合致しているか、応募資格を満たしているか、通いやすさや待遇・収入に納得できるか、応募先企業に入社した後の自分を具体的にイメージできるかなどの最終チェックを行い、心から是非受かりたいと思える企業に応募しましょう。

同時応募数の感覚がつかめないうちは、応募するのは3〜5社にしておくのが無難です。企業研究や面接対策に慣れてきたら、自分のペースに合わせて増やして行きましょう。

複数の会社に同時進行で応募しよう

無鉄砲に応募しすぎるのは管理が難しくなり、必要以上に疲弊することは前項で触れました。とは言え、1社ずつ選考を進めるのにもリスクが伴います。

何故なら、1社ずつ進めた結果、最終選考で落ちてしまった場合、また転職活動が振り出しに戻ることになるからです。

精神的にも負担を伴いますし、第二希望だった企業に応募しようとしたら既に募集が締め切られていたというケースもあります。

書類選考を通過する確率は30%〜50%と言われており、さらにそこから一次面接を通過する確率は30%、その後最終面接を通過し、内定を得る確率は50%と非常に狭き門なのです。

上記の計算ではどんなにスムーズに進んだとしても、12社応募して内定が出るのは1社という計算になります。

従って1社の応募で内定が出る確率は非常に低く、転職者の応募社数平均は8.4社という結果が出ています。

1社ずつ応募する時間のロスを防ぐためにも、同時進行で6〜10社は応募した方が良さそうです。複数の会社に応募することで企業の比較検討が可能になりますし、面接の回数を重ねることで転職活動に慣れ、自分では気づかなかった自身の市場価値やスキルが企業から評価されていることを再発見することもできます。

マイナビ転職が調査した平均応募数の調査
https://tenshoku.mynavi.jp/knowhow/naiteisha

STEP4 選考通過・面接

面接対策をしよう

面接で必ず聞かれる内容は「自己紹介」「自己PR」「長所と短所」「転職理由」「志望動機」「応募先企業で生かせるスキル・経験」などです。

時間がある場合は「仕事での成功体験・失敗体験」なども聞かれるでしょう。また、面接の終盤での「逆質問」も必ずあります。

応募先企業に合わせ、マニュアル通りの回答にならないようオリジナルの答えをしっかりと準備しましょう。ぶっつけ本番では中々選考は通りません。

転職エージェントを利用すれば無料で細やかな面接対策をしてもらえます。家族や友人に面接官役をしてもらって面接練習を行い、フィードバックをもらうのも良いでしょう。

いずれにせよ、下準備を入念に行うことが大切です。面接室への入室から面接は始まっています。清潔感のある身嗜みで、表情はにこやかに、適度な声のボリュームでハキハキと伝えることが肝要です。

面接のスケジュールを組む際の注意点

面接の日程は企業によっては在職者向けに夜遅くの時間や土日に設定してくれるところもありますが、平日に指定される場合も多いようです。

その際にはやむを得ず午前休もしくは午後休をとる必要がありますが、有給の取得理由に「転職活動の面接のため」と正直に書いてはいけません。あくまでも「私用のため」「自己都合による休暇」として申請しましょう。

面接は一般的に最終面接まで1〜3回ほどあるので、10社応募した場合は最大で30回のスケジュール調整をする必要があります。

 

面接とは体力と精神力を消耗するもの。慣れるまでは1日に2回以上の面接を入れないようにしましょう。

 

面接調整は慎重に!

1日に複数の面接を入れる場合も、面接時間の遅刻は厳禁ですので余裕持って設定し、当日も道に迷うことのないよう場所をしっかりと確認しておきましょう。

企業からの連絡にすぐに返信すれば、自分の都合の良い日時を押さえやすい傾向にあります。体調不良なら仕方がありませんが、よっぽどのことがない限りリスケは極力避けましょう。

こちらが再度の日程調整をしている間に別の候補者に採用が決まる可能性もありますし、何度も日程調整をしているとこちらの志望度を疑われてしまいます。一度提出した面接希望は撤回しないようにすることが大切です。

選ばれるだけではなく、こちらからも応募企業を見定めよう

面接は企業が自社に合った人材を選考する場ではありますが、応募者側が「この企業は自身の転職の目的を叶えてくれそうか、活躍できる場がありそうか」と企業を推し量る場でもあります。

求人情報を読んで抱いていたイメージと実際の職場の雰囲気が全然違ったということは往々にしてよくあります。実際に足を運んでみて、会社の場所は通いやすかったか、職場の雰囲気はどうか、社員がイキイキと働いているかなど冷静な目で企業を判断しましょう。

企業によっては職場見学を設けているところもありますので、もし提案されたら積極的に利用しましょう。

STEP5 内定獲得

入社条件を確認しよう

見事内定を獲得したら、労働条件の確認及び交渉や入社日の調整に入ります。企業は採用した人に対して労働条件を通知する義務があります(労働基準法施行規則第5条)。

口頭で伝えられる場合もありますが、後で争いの元にならないように書面でもらえないか協議してみましょう。

内定通知後に送られてくるこの労働条件確認書は、企業によって「労働条件通知書」と呼ばれるほか、「内定通知書」「採用通知書」「雇用契約書」といった別の書類に含まれている場合もあります。

この労働条件確認書で応募要項に記載されていた条件や採用面接の場で提示された条件と齟齬がないか確認します。

例え細かい部分であっても当初の条件と異なるところがあったり、自身が納得できない条件がある場合には速やかに人事部か採用窓口に問い合わせましょう

内定が出たらおよそ1週間で答えを出す必要があります。自分の将来を左右しかねない大事な決断となりますので、悔いのないように企業と条件交渉またはオファー面談を経た上で内定承諾、または辞退の決断を下すようにしましょう。

本命企業からの結果を待ちたい!内定承諾の回答期限を確認しよう

同時進行で応募を進めていた場合、本命の企業より先に志望度の下がる企業から内定をもらえたというケースもあります。

内定を出した企業はいつまでも応募者の回答を待ってくれるわけではありません。どうしても決められない時は本命の企業の結果が出るまで内定承諾の回答期限を伸ばしてもらえないかどうか交渉してみるのも一つの手です。

ただし、企業によっては回答期限を延ばしてもらえないところも勿論ありますので、その場合は転職活動当初に自分で立てた「転職の目的」「転職の軸」に沿って適切な判断を下す必要があります。

STEP6 退社準備

退職の意思表示をしよう

転職が現実味を帯びてきたら、タイミングを見計って、直属の上司に退職の意向を伝えましょう。この時、いきなり退職届を提出するのはマナー違反です。

事前の共有なく、今まで普段と変わりなく元気に勤めてた部下が退職届を出すと周りの人間はとても驚きます。場合によっては強い慰留に遭うかもしれません。

まずは一旦上司に時間を取ってもらい、退職したい旨を口頭で良いので伝えます。会社によってはこれだけで退職願と同じ扱いにする場合があります。

上司と相談・調整した上で退職日が決まってから、改めて退職届を提出します。民法の規定では労働者は2週間前までに退職の意思を会社に伝えれば辞められると規定されていますが、「退職希望日の1ヶ月以上前までに退職の意思を示すこと」と決められている会社が多いので、必ず会社の就業規則を確認しておきましょう

この時、有給消化の日数を考慮して、実際の退職日と最終出社日を決定します。転職先企業に入社する前に骨休めの期間を設けたい場合はさらに退職日に休みたい日数をプラスしてから転職先企業への入社日を決定します。

円満退職を心がけよう

退職日が決まったら、あとは最終出社日まで誠意を持ってしっかりと勤め上げ、円満退職を心がけましょう。

円満退職が必要な理由は、周りの人を不快にさせるような辞め方をするとその後の人脈形成に支障をきたす恐れがあるからです。

業界によっては今まで上司や同僚の関係性であった人々が、形を変えて取引先となる場合もあります。自分勝手な辞め方をして悪い印象を与えると、業界内に悪い評判が立ったりとあなたのキャリア形成にヒビが入る恐れもあります。

会社との関係が悪化してしまうと退職手続き自体が停滞し、長期化するリスクも考えられますので、最後まで責任を持って働きましょう。

退職理由で会社を悪く言うのはNG

退職理由はできるだけ会社ではどうすることもできないような個人的でポジティブな理由を伝えましょう。どうせ辞めるからと言って会社を批判したり、退職日まで明らかに業務に手を抜いて引継ぎを十分に行わないのもNGです。

ある日突然出社しなくなり、そのまま退職してしまう人も少なからずいるようですが、非常に危険です。会社が認めていないのに自分で退職したと思い込んでいると、最悪の場合会社に「長期間の無断欠勤による懲戒解雇」扱いにされてしまう可能性があります。

この場合離職票に「重責解雇」と記入され、新しい転職先企業に提出した場合、内定取り消しの十分な合理的理由となりますので、やはり、退職する場合にも今の会社ときちんと話し合いをして協力を仰ぐことが必要になります。

業務の引継ぎと各関係者への挨拶回りを行おう

退職が決定したら、業務の引継ぎを行います。自分の担当業務について引継ぎ資料やマニュアルを作成して上司に確認してもらい、不明点があれば退職日までに質問してもらうようにします。

後任者が既にいる場合は、この期間中に業務の引継ぎを行いましょう。また、会社から貸与されていた健康保険被保険者証、名刺、制服や鍵、IDカード、その他備品などを返却します。

転職先の新しい企業で提出を求められる場合があるので雇用保険被保険者証、年金手帳、源泉徴収票、離職票、退職証明書などの必要書類の発行を受けましょう。

また、社内は勿論、社外の仕事関係者への挨拶回りや後任の紹介も忘れずに行いましょう。デスク周りやロッカーなどを清掃しておくとなお良いですね。

STEP7 入社準備

次の仕事のために情報収集やスキルアップをしておこう

中途採用は新卒採用と異なり、即戦力として期待されることがほとんどです。

退職してから入社までの期間はゆっくり休むのも良いですが、在職中には取れなかったまとまった休みを利用して、転職先企業の企業研究や業界研究に費やしてみてはいかがでしょうか。

具体的には業界紙を読んだり、関連するニュースをチェックしたり、ホームページで企業の組織図や取扱商品、経営陣のプロフィールなどを復習しておきましょう。

業務に関する知識やスキルアップに励むのも良いですね。資格を取得すれば自分への自信にもつながります。

こうした事前準備をしっかり行っておけば入社した後の研修でも理解がより深く進み、スムーズなスタートダッシュが切れることでしょう。特に入社後は勉強しなければならないことがたくさんあるので、少しでも自分の負担を減らしておいた方が焦りを感じなくて済みます。

転職先で必要な書類や備品の準備をしておこう

新しい転職先の企業に入社する際、必要書類としては次のようなものが挙げられます。

  • 国民年金または厚生年金手帳
  • 雇用保険被保険者証
  • 源泉徴収票
  • 給与振込先届出書
  • 扶養控除等申告書
  • 健康保険被扶養者移動届

その他にも健康診断書や入社誓約書/入社承諾書、身元保証書、住民票記載事項証明書、雇用契約書などが必要になる場合があります。

入社案内に記載がある場合は不備がないように確認しておきましょう。取得に時間がかかるものもあるので余裕を持って準備します。

備品は会社から支給されるものもありますが、例えば転職先の職種が営業職であった場合には、ビジネスバックや名刺入れを新調する必要があるかもしれません。

腕時計、印鑑、書類ケースなど自分で必要と思われるものを準備するか、もしくは揃える前に企業に「入社までに準備しておくものはありますか?」と事前に聞いておくのも良いでしょう。

入社までに思いっきりリフレッシュして羽を伸ばそう

退職から入社までの期間は入社準備や、勤務地によっては引越しなどを済ませる必要がありますが、前職が忙しすぎてまとまった休みが取れなかった場合には、旅行やレジャーを楽しんで思い切りリフレッシュするのも良いでしょう。

長期休みというものは中々取得することが難しいので、この機会に体を休めておくのも大切です。しかし、だからと言って自堕落な生活を送ったり、昼夜逆転生活を長く続けていると、いざ入社した時にきちんと仕事モードに切り替わらないものです。

仕事に対するモチベーションは高く保ったままで、有意義な骨休めの期間を過ごしましょう。

転職活動スケジュール表を作成してダウンロードしよう

ここまで転職活動でスケジュールを組み立てる必要性について見てきました。各ステップの注意事項を踏まえた上で、実際に転職活動スケジュールを組み立ててみましょう。

dodaの3ヶ月集中・転職カレンダー

dodaの3ヶ月集中・転職カレンダーでは入社したい日付を入力すると、逆算でいつから準備を始めれば良いか、各ステップごとにすぐにスケジュールを立ててくれます。

あとは表示されたスケジュールに従って各プロセスを進めるだけなので一から自分で考える必要はありません。

転職活動スケジュール表を作成する

スケジュール管理アプリの「Jorte(ジョルテ)」

また、転職に関するスケジュール管理アプリですと「Jorte(ジョルテ)」がおすすめです。

ジョルテは紙の手帳のような使いやすさを追求したスケジュール管理アプリで、一目で転職活動・仕事・プライベートの予定を見分けられるようにアイコンが選択できます。

現在56社のパートナー企業からイベントカレンダーが提供されており、既にGoogleカレンダーやiOSカレンダーを使用している場合は簡単な操作で連携できるので互換性にも優れています。

その他にも写真や文章を記録できる日記機能、日めくりカレンダー、予定をURLに変換し送信できるランチャー機能、ウィジェット機能などが充実しています。

自分好みのデザインをストアから購入して適用すれば自分だけのオリジナルカレンダーが出来上がるのも魅力的です。非常に使い勝手が良いので是非試してみてください。

ジョルテを使ってみる

まとめ

どんなにスケジュールをしっかり組んで、計画通りに実行したとしても不足の事態が起こったり、スケジュール通りに進まなかったりすることがあります。

もしスケジュール通りに上手くいかなかったとしても決して慌てず焦らず、予定が狂った原因を突き止め、新しくスケジュールを組み直しましょう。大切なのは、「何もしない時間」を作らないことです。

効率的に進めるためには「待ちの時間」や「修復にかかる時間」に何もしないのではなく、今自分ができることをコツコツと積み重ねる必要があります。

これは仕事においても言えることですよね。転職活動において行き当たりばったりな就職活動を避けるためにスケジュールを組み立てることが肝要だと述べましたが、スケジュール通りに進まない場合は枠組みに囚われず柔軟に対応しなければなりません。

あくまでスケジュールは「目標」ですので、「ゴール」である転職成功に向けてトライアンドエラーを繰り返すことが重要です。この記事を読んだあなたなら、もう怖いことは何もありません。是非転職をすることであなたが望む未来を叶えてくださいね。